乾燥は、材に含まれている水分をある一定の値まで下げることです。
木は、水分を含んでいます。その水分を放出したり、また外気の水分を吸収したりすることで、収縮します。よく、『木が呼吸をしている』と言います。この収縮(木の呼吸)が、木の狂いや反りなどの現象を起こす原因となっています。
木は、空気中に含まれる水分を吸うので、カラカラに乾燥させて水分をまったく含まない状態する、といったことはできません。そうではなく、
木に含まれている水分の割合が安定する程度まで下げることで、急激な狂いや反りを抑えることができます。
但し、安定させたからといっても、梅雨時の湿度の高いときは膨張しますし、冬場の乾燥する時期には縮小します。
乾燥させることで、完全に収縮しないようにすることは不可能です。まったく収縮しないようにしたいのであれば、木が呼吸できないようにしなければいけません。しかし、それは『生きた』無垢材でなく、死んでしまった無垢材、言ってしまえば木の模様ををしたコンクリートやプラスチックと同義になってしまうのでは、と思います。
当店がお届けしたいのは、カラカラに乾燥した、呼吸をしない、絶対に狂わないし、反らないといったフローリング材ではありません。
『自然の恵みである桧の良さがちゃんと活きている桧』です。そういった商品をお届けするためにも、当店は乾燥させる方法にもこだわりをもっております。
当店では、
『天然乾燥』と『補助乾燥(除湿乾燥)』を組み合わせて乾燥させております。なぜ、この方法で乾燥させているのかというと、なるべく天然乾燥に近い形で乾燥させたいからです。
一般的に行われている乾燥方法(強乾燥など)では、例えば含水率を20%程度まで下げたい場合、一度13%程度まで下げ、外気にさらして水分を吸収させ目標の20%にする(養生)という方法で乾燥させます。
しかし、乾燥させることで、水分と一緒に桧の樹液(良い部分)も一緒に放出されるので、
必要以上の乾燥はあまり好ましくないと思っております。
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また、含水率が18%以下になると、木は大きく変化します。
左の画像は、節材が乾燥する時にかかる力の方向を描いた図です。図の矢印のように、節でない部分と、節の部分がお互いを引っ張り合うように乾燥します。
なので、節材の場合は、急激に乾燥させると、急激に力が加わって、節が割れたり、折れ曲がったりしてしまうのです。一度割れた節や折れ曲がりは、元にはもどりません。
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先ほども述べましたとおり、含水率は18%前後で材は大きく変化し始めます。加工を行う場合は、この値より高い状態で行うと、節の引き抜きにより囲う欠陥(節の破損)を抑えることができます。よって、当店では含水率を20%程度でとどめて加工を行っております。
20%程度の含水率であれば、補助乾燥(常温で除湿する乾燥方法)でも十分に達成できますし、補助乾燥は天然乾燥よりも短い時間で乾燥させることができますし、
乾燥させすぎることもないので、桧の有用成分も必要以上に放出させることもありません。
昔は、天然乾燥のみで乾燥を行っておりましたが、その時は
乾燥時間に3ヶ月〜6ヶ月もかかっていました。現在、天然乾燥と補助乾燥を組み合わせることで、
乾燥時間を1ヶ月程度に短縮させることができ、また
桧の良さも出来るだけ残したまま乾燥させることが出来るようになりました。